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2008年03月21日 10:00

シアラボ08レポート 3月15日(土)舞台美術講座(2) 能美沙織

情宣写真のためメンバーにメイクを施す池田さん
<情宣写真のためメンバーにメイクを施す池田さん>

●写真撮影● 講座前にチラシ・宣伝用の写真撮影。池田さん曰く、イメージは「日本の経済を支える、ちょっとしょぼくれたサラリーマン…の扮装をしている、まだまだ世間知らずのぴかぴかの女の子たち。」 それを存分に表現すべく、各自気合いを入れて衣裳・小道具・メイク道具を持ち寄りました。衣裳は紳士用のスーツと革靴。見たところサラリーマン。しかしその中身は…!ド派手&キュートなメイクと髪型の女のコなんです。池田さんの手によって、メンバーは変身させられていきました。完成!その姿で、リバーウォーク近くの公園へ出発

です。すごいカッコした集団が歩いているわけですから、注目の的でした!最初は戸惑っていたけれど、途中から楽しくなってきて(^^)   さて、公園に到着。ジャングルジムを前に、みんな興奮気味です。(もはや子供化している?!)ペロペロキャンディ、ランドセル、ぬいぐるみ、風船…小道具によって、子供の世界が広がっていきます。無邪気にジャングルジムによじ登り、ポーズ!「人生あま~い!」パシャ!良い作品になりますように。

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<模型作り中>

●舞台美術講座●

池田さんも引き続き参加です。まず、前回の話し合いをもとに考えた装置について、全員プレゼンをしました。しかし、想像・理想をもとに描いてあるので、もっと現実的な計算・設計が必要です。そこで模型づくりです!装置を立体的に確かめることができます。柴田さんが過去に作られた模型(「あーさんと動物の話」「IRON」など)は、とても精巧です。…いやぁ、実際の模型づくりの難しいこと。土管は絵に描くのは簡単だけど、実際に作るのは難しい。紙を筒状にするだけ…といえばそれまでですが、サイズを考えて作らなければなりません。前回

と同じく、グループ毎に作業を進めていきます。話し合いながら、悩みながら。そうして箱の中に、各グループの世界が生まれていきます。最後にまた、プレゼンをしました。他のグループの模型を見ると、とても勉強になります。「無邪鬼」という同じ作品の装置を考えていても、個人やグループによって表現したいものが違う。そういう考え方もあったのか!と気づかされます。

その後、小劇場の舞台の広さを確認しました。この空間で作品を作っていくのだなぁと思うと、感慨深かったです。この広さと各グループのアイディアを踏まえ、もう一度図を描いてくる、という宿題が出されました。いよいよ「無邪鬼」の世界が具体化しつつあります。「エンジン」全開で頑張ります!

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<作った模型の説明をする>

講師プロフィール

俳優講座/演出
池田美樹(いけだ みき)

1963年生まれ、熊本市出身。劇団きらら代表。劇作家、演出家。 1985年、劇団旗揚げ以降TV・ラジオ・司会・イベント演出など多方面で活動中。2004年には上海国際小劇場演劇祭に招聘される。2005年、第40回「熊本県文化懇話会新人賞」受賞。現在は演劇を使ったワークショップ活動も展開。熊本大学非常勤講師、RKK学苑「アナウンス講座」講師など。ものつくりのときの信条は「美しいのに愛嬌もあり」。
照明講座
乳原一美(ちちはら かずよし)

東京都出身。1980年(株)アートステージライティンググループに入社、舞台照明家・沢田祐二氏に師事。1986年劇団四季に移籍、照明部課長。拠点公演・全国公演・海外公演をはじめ、全国各地のキャッツシアターや福岡シティ劇場・四季劇場等の舞台照明設備を設計。2000年四季を退団。2003年より「北九州芸術劇場」技術課照明係長。
舞台美術講座
柴田隆弘(しばた たかひろ)

1976年生まれ。兵庫県出身。1997年大阪芸術大学舞台芸術学科舞台美術コース卒業。在学中に南船北馬一団の旗揚げに参加。関西の小劇場を中心に活動中、美術プランから大道具製作まで関わることが多い。主な美術担当劇団、「スクエア」「劇団八時半」「飛ぶ劇場」「劇団世界一団」など。日本舞台美術家協会会員,第28回伊藤熹朔賞新人賞受賞。
音響講座
杉山 聡(すぎやま さとし)

1973年生まれ。東京都出身。専門学校を卒業後、20歳で音響会社(株)ステージオフィスに入社。以降9年間、国内外を問わず、「燐光群」や「伊藤キム+輝く未来」をはじめ演劇やコンテンポラリー・ダンスなど数多くの舞台に音響スタッフとして携わる。2003年4月より北九州芸術文化振興財団職員として北九州芸術劇場 音響係に配属。