わたしの青い鳥
わたしの青い鳥物語
「音楽を通じて深まる絆」

第2回

「音楽を通じて深まる絆」

田中貞子(たなか・さだこ)さん(68)
宮田悠生(みやた・はるき)くん(11)
宮田彩愛(みやた・あやな)ちゃん(8)

一年に一度戻って来る場所
 「練習帰りは、二人とも車の中で大声で歌って大変なんです(笑)」。そう語るのは、今年8回目の参加となる田中貞子さん。3年前から孫の悠生くんが参加、そして今年"ようやく参加出来る年齢になった"という彩愛ちゃんも加わりました。

「お兄ちゃんの方は私が参加した公演を見に来て"舞台に立つ"という事に興味を持ったんです。妹の方はもともと音楽が好きで、ずっと出たいと言っていて。家で練習用のCDをかけてるから、参加してないうちから曲を覚えてました(笑)。私は今年で8年目ですが、やっぱり1年目より2年目、2年目より3年目...と回を重ねる毎に曲への理解が深まるし、気持ちもスッと入っていけるようになりましたね」

 初参加の方には気さくに声を掛けたりと、青い鳥のムード作りにも一役買う田中さん。そんな田中さんの思う、青い鳥の魅力とは?

「お友達がたくさん出来ましたね。音楽を通してのお友達というのは、とても心が通じ合える気がするんです。普段はお手紙のやり取りをしたりしながら、一年に一度、青い鳥で会えるのを楽しみにしています。青い鳥は年齢が本当に幅広いので、これまでとはまた違ったお友達が出来て嬉しいですね」

大人と子ども、それぞれの学びと気づき
 そしてもう一つ、青い鳥の魅力を語る上で欠かせないのが"講師の先生方"であると田中さんは語ります。

「プロの方...と聞くとちょっと間がある感じがしますけど、青い鳥の先生方は気取ったところが全くなくて、良い意味で私達のレベルで見てくださいます。先生の方から参加者の輪の中に入って来てくださったりして、質問なんかも聞きやすいですよね」

 ワークショップの休憩時間には、子どもたちが先生を囲んで談笑―。これも青い鳥ではお馴染みの風景のひとコマ。

悠生くん「毎年違う友達が出来るので、それが楽しくて参加しています。友達と外でサッカーをするのも楽しいけど、大森先生や樋本先生の話を聞いてる時も楽しい。自分のためにもなるし、教わった事を他の人に教えてあげたりもします。前は音楽の授業で歌を歌うのがあまり好きじゃなかったけど、青い鳥に参加して好きになれました」
彩愛ちゃん「歌を歌うのも楽しいし、大森先生もとっても面白いです!」

 と、自分自身の言葉でしっかりと語ってくれた二人。こうしてお孫さんと参加する事で、田中さんも様々な気づきを得る事が出来るそうです。

「インタビューで質問をされた時、始めのうちはドキドキするし恥ずかしいしで、真面目な答えしか思いつかなかったんです。でも、子どもは色々な発想をするので"そういうのもあるんだ"と勉強になります。子どもって素晴らしいな、と思いますし、そのためにも色んな経験をさせてあげたいですね」

vol2_phB.jpg 写真:悠生君、彩愛ちゃんが描いてくれた「青い鳥」。左端には、お祖母ちゃんの姿も♪

 参加者の皆さん同士、そして一緒に参加する者同士。"幸せの青い鳥"は、様々なコミュニケーションの掛け橋にもなっているのかもしれません。

「金曜日のWSが終わると家に泊まりに来て、土曜日の朝また一緒に出かける。そういう中で、学校の事や、親にもちょっと言いにくい事...なんかを耳にする事もあります。孫と一緒に参加出来るっていうのはやっぱり幸せですし、その為にも、まずは自分が健康でいないといけないな、と思います。青い鳥に参加出来る事が健康の証だし、それがつまりは自分にとっての幸せ、という事かなと思います」

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