2013年02月04日 20:27
照明講座
2013/01/31-02/01
講座ラストは、照明講座。
講師は劇場照明係の大久保望。
今回は中劇場の舞台上で行いました。
実践に入る前に、照明の基礎となる「電気工学」や「照明工学」について座学で学びます。
講師 「〈交流〉と〈直流〉の違いはわかるよね?」
一同 「・・・(シーン)」
物理の授業のような出だしに不安を覚えるのも束の間、
詳しいテキストや、グラフ、図面などを使ったわかりやすい説明に加え、
生活の中の実例を挙げた解説があり、みなさん納得のご様子でした。
※ちなみに、
直流...流れる方向が一定の電気
交流...流れる電流の向きが変化する電気
そして、照明講座の宿題"家のブレーカーを書いてくる"
みんな丁寧に書いてきていました。
間取りや築年数などを推察しながらブレーカーを読み解き、家の電気の使い方について解説してもらいました。
カフェなどの"劇場空間"ではない場所での公演を安全に行うには、電気をどう使うか、を知ることはとても大事なことです。
さらに、普及が進むLEDについても説明がありました。
消費電力が白熱球の7分の1なのでとても省エネ。
照らす範囲が狭い、前しか照らせない、高温に弱いなど欠点もありますが、
改良が進んでいて舞台照明もLEDに移行しつつあるそうです!
難しい座学を乗り越えた後は、講師陣によるデモンストレーション。
「ももたろう」の朗読に照明効果で演出を加えます。
朗読は、舞台技術講師杉山さん。照明オペは音響講師の雑賀さん。
演出効果のわかりやすいプランでした。
照明に色をつけたり、後ろから照らしたり、激しく点滅させたり、
照明の配置や当て方でもいろんな効果ができ、
シーンのイメージを膨らませることができます。
二日目は、二班に分かれて実際に照明プランをつくってみます。
(チームSとチームD)
演出をどうするか?配役は?照明をどうあてるか?
すべてを考え、稽古する時間は50分、その後発表します。
1チームが作品づくりに取り組む間、もう1チームは中劇場のバックステージツアーへ。
中劇場の照明を操作する調光室とスポットライトのあるピンルーム。
ピンルームでは実際にスポットライトを使えたので一番盛り上がりました!!
まずはチームSの発表。
空間を広く使い、立ったり座ったりの変化をつけた演出になっていました。
チームDの発表。
こちらは逆に狭い空間に大人数をつめ込み、複数でセリフを読むという演出になっていました。
ただ、どちらの班も、時間を有効に使うのに苦戦した模様。
「みんなのための時間。限られた時間だということを一人一人もっと考えた方が良い。」と泊局長。
照明効果についてはもちろん、これから作品づくりに向かう参加者の皆さんにとって、共同作業の時間の使い方や進め方を再認識できた良い機会にもなりました。
講師の大久保さんからは
「この講座を通して、コンセントやブレーカーが愛おしくなったでしょ?」と(笑)
普段何気なく使っていた電気や電球のことを深く知れたことで、
今までとは違った目線で捉えられるのではと思います。
いよいよ次回から稽古や作業が始まります。
今までの講座で学んだことを活かすことができるのでしょうか??