北九州芸術劇場 学芸ブログ

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2006年12月14日 11:25

12月9日土曜日 スタッフM

今日は舞台美術講座の第一回目です。
講師はシアラボ07初登場の柴田さん。

前回、「想稿・銀河鉄道の夜」のどのシーンでもよいので、ぞれぞれがイメージした絵を書いてくるよう宿題が出されていました。

まずは、その発表から。。。

教室のシーンを書いた人、活版所のシーンを書いた人、最初から最後まで通して使えるような舞台を書いてきた人など様々です。

発表が終わると、舞台で使う専門用語をまとめた資料が配られ、それを基に寸法を測る際に使用する「尺間法」などについての説明がありました。
それから、講師の柴田さんが実際に作った劇場プロデュース「IRON」の舞台の模型(1/30)と図面(1/100)を前に、どのようにして舞台美術ができあがるのかを話してくれました。

柴田さん曰く、「自分はこのように模型を作ったりするけど、舞台美術で決まりというのはない。どうやって演出家を納得させるのか?それが大事。今、自分の話したやり方と違うアプローチがあってもよい。」。

また、「台本を読んでコンセプトを見つけることが一番(これが見つかると早い)で、これに勝るものはない。」とのことでした。

という訳で、さっそくみんなで本読みに入ります。
この時、何が出てくるのか(舞台美術に必要なアイテム)をチェックしながら読むように。

読んだ後はみんなで話し合います。

結局カンパネルラとジョバンニは汽車に乗ったのか、星座をどのように取り入れるのか、光があるので空間としての闇を出したい、台本に出てくるリンゴと宮沢賢治の妹のエピソードについて、時代背景はいつ頃?(賢治の生きた時代or現代or近未来?)・・・などなど。

みんなの意見が次々に飛び出し、台本のイメージがふくらんでいきます。

明日は、いよいよ演出の泊さんから演出プラン(泊さんの考える「想稿・銀河鉄道の夜」)の発表があります。
それを踏まえた上でお客さんの視線を意識した舞台を書いてみよう♪

ということで、本日の講座は終了です。

labo29.jpg
↑宿題を発表する受講生・東さん。

 (宴会隊長でもあります☆)

講師プロフィール

リーディング演出 市原幹也
いちはらみきや ◎ のこされ劇場≡主宰、演出家。台本に別の世界を重ねながら立体化する「二重舞台」の手法や、演劇にとどまらないパフォーマンスの演出で各方面の注目を集めている新鋭演出家。独自のセンスと世界観、旺盛な企画力で北九州の若手演劇人を牽引する。
演出助手・舞台助手 有門正太郎
ありかど しょうたろう ◎ 飛ぶ劇場で役者として活動すると同時に舞台スタッフとしても活躍(2003~2006合唱物語「青い鳥」演出部、シアターラボ2006の演出助手など)。また、富良野塾16期生として、'00年~'05年の富良野塾全国ツアーに役者兼スタッフとして参加。'05年には自らのプロジェクト「有門正太郎プレゼンツ」を立ち上げ、演出も担当した。現在、東筑紫高等学校演劇コース非常勤講師。
制作 津村 卓
つむら たかし ◎ 大阪芸術大学を卒業後、大阪の情報誌プレイガイドジャーナルで企画を担当。'85年大阪ガスの扇町ミュージアムスクエアを企画し、副支配人兼プロデューサーに。'87年より兵庫県伊丹市の伊丹市立演劇ホール(アイホール)チーフプロデューサー。'97年よりびわ湖ホールの演劇部門に関わる。'95年より現在、財団法人地域創造に所属。芸術環境部プロデューサー。'00年より北九州芸術劇場に関わり、劇場のハードソフト両面の総プロデュースを手がける。北九州芸術劇場チーフプロデューサー。
舞台美術 柴田隆弘
しばた たかひろ ◎ 1976年生まれ。兵庫県出身。'97年大阪芸術大学舞台芸術学科舞台美術コース卒業。在学中に南船北馬一団の旗揚げに参加。関西の小劇場を中心に活動中、美術プランから大道具製作まで関わることが多い。主な美術担当劇団、「スクエア」「劇団八時半」「飛ぶ劇場」「劇団世界一団」など。日本舞台美術家協会会員,第28回伊藤熹朔賞新人賞受賞。
音響 杉山 聡
すぎやま さとし◎1973年生まれ。東京都出身。専門学校を卒業後、20歳で音響会社(株)ステージオフィスに入社。以降9年間、国内外を問わず、「燐光群」や「伊藤キム+輝く未来」をはじめ演劇やコンテンポラリー・ダンスなど数多くの舞台に音響スタッフとして携わる。'03年4月より北九州芸術文化振興財団職員として北九州芸術劇場 音響係に配属。
照明 乳原一美
ちちはら かずよし ◎ 東京都出身。1980年(株)アートステージライティンググループに入社、舞台照明家・沢田祐二氏に師事。'86年劇団四季に移籍、照明部課長。拠点公演・全国公演・海外公演をはじめ、全国各地のキャッツシアターや福岡シティ劇場・四季劇場等の舞台照明設備を設計。'00年四季を退団。'03年より「北九州芸術劇場」技術課照明係長。
演出 泊 篤志
とまり あつし◎1968年生まれ。北九州市出身。北九州大学に在学中、演劇研究会で上演作品の執筆・演出を担当。後、東京で約2年TVゲームのシナリオ等の仕事をし、北九州へUターン。'93年「飛ぶ劇場」に復帰し、以来、戯曲・演出を担当。'97年『生態系カズクン』で第3回日本劇作家協会新人戯曲賞を受賞。'99年、作品『IRON』が第44回岸田國士戯曲賞最終選考にノミネートされる。現在、北九州芸術劇場 学芸係ディレクターとして勤務。また各地でワークショップ講師や外部脚本執筆、演出などの依頼に応えている。