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2010年03月02日 12:21

舞台美術講座

2010年2月27日 (土) 舞台美術講座

今日は講座最後の日です。そして待ちに待った舞台美術講座の日です。

担当は講座のみの受講のN.Nです。

 

舞台美術講座のの柴田先生の講座のスタート!

初めに、柴田先生からの舞台美術の仕事について、エレベーションについて、

尺貫法についてなど、基本的な知識の話がありました。

台本を読み、大まかなプランを立て、演出家と打ち合わせながら演技空間をデザインしていく。

エレベーションという、客席からみた立面図を描き、平面図や断面図など必要に応じて用意し、

加工しやすいスチレンボードなどで白模型や色つきも模型を作ってみる。

そうすると、大道具や小道具、役者の立ち位置まではっきりと伝えることが出来るということでした。

 

実際に柴田先生が作った過去の作品の模型も見せてもらいました。

0227thealabo2010-1.jpg

なんてクオリティーの高い模型なんでしょうか。これを見るだけでどんな芝居なんだろうか?と、

とても興味をくすぐられます。

そして、有門先生の舞台技術講座でも教えてもらった尺貫法の説明の後、今日の課題の発表です!

 

今からみんなのイメージしてきた絵を参考にスチレンボードで白模型の制作。

4チームに分かれて、各自発表したイメージ画を具体的な形にしていきます!

 

私のチームは今回の演目を持ってこられた"かあさん"チームです。

"かあさん"のイメージ画は三島由紀夫の世界観を見事に再現していました。

0227thealabo2010-3.jpg

30分の1スケールでの白模型作りのスタートです。

私たちのチームは完全分業で、各担当のプロを決め、黙々と作業を進めました。

まず、かあさんには壁と窓のプロとして制作を依頼。

0227thealabo2010-7.jpg

竹元さんにはイスとカーテンのプロとして。

0227thealabo2010-2.jpg

植西さんにはテーブルと暖炉と背景

岡田さんには長椅子と壁のプロとして制作してもらいました。

0227thealabo2010-4.jpg

私は尺貫法の計算と階段を担当し、順調に豪華な装飾込みて作っていきました。



そして3時間後、各チームの発表会!

各チーム、ステージの間取りから小道具や階段の形までさまざまでした。

実際に形にしてみると、今まで見えなかった空気感まで感じられるようになり、

みんなの「共通のイメージ」の為にも、イメージを具現化する作業は大切なんだと思いました。

そして、何よりみんなで色々とこだわりながら作り上げていく作業がとても楽しかったです。

0227thealabo2010-5.jpg

0227thealabo2010-6.jpg

上記写真が私たちの力作です。

今回の舞台ではここまでは作りこめないかもしれませんが、

かあさんのイメージをかなり形に出来たのではないかと、チーム内で自画自賛です。

 

今日でプロの講師の方から学ぶ講座は終了です。

三月からは実際の演目の稽古と作業の始まりです。



講座を振り返って、一言!

素人集団にプロが真剣に教えてくれる、

こんなに素晴らしい企画は日本中探しても無いと思います!

講座だけになりましたが、参加させてもらえたことで学んだ数々の知識や技術は

今度の芸術活動で必ず役に立つものばかりでした。

そして、夢に向かって活動している、色々な世代の方々の情熱はとても素敵だと思います。



本当にありがとうございます!

素晴らしい作品を完成させてください!

講師プロフィール


演出家:山田 恵理香
演出家 空間再生事業劇団GIGA所属。1973年生。韓国公演をはじめ各地の演劇祭参加など年2~3作品を演出。利賀演出家コンクール2005にて優秀演出家賞を受賞。翌2006年サム・シェパード作「埋められた子供」を演出し、静岡と福岡にて上演。朝日新聞「回顧2006九州・西中国・沖縄」の特集記事に舞台部門のベスト作品として掲載される。その後、福岡市文化芸術振興財団主催事業の演出を始め、劇団作品以外のプロデュース公演の演出も手がけている。

舞台技術講座:有門正太郎
1975年生まれ。北九州市出身。飛ぶ劇場で役者として活動すると同時に舞台スタッフ(演出部、演出助手、舞台監督)としても活躍。また、富良野塾16期生として、2000年~2005年の富良野塾全国ツアーに役者兼スタッフとして参加。2005年、自らのプロジェクト「有門正太郎プレゼンツ」を立ち上げ、作・演出も担当。東筑紫学園高等学校 演劇コース非常勤講師を経て2008年4月より、北九州芸術劇場舞台機構係に配属。

音響講座:杉山 聡
1973年生まれ。東京都出身。専門学校を卒業後、20歳で音響会社(株)ステージオフィスに入社。以降9年間、国内外を問わず、「燐光群」や「伊藤キム+輝く未来」をはじめ演劇やコンテンポラリー・ダンスなど数多くの舞台に音響スタッフとして携わる。2003年4月より北九州市芸術文化振興財団職員として北九州芸術劇場音響係に配属。

照明講座:大久保 望
1973年生まれ。北九州市出身。小倉市民会館照明係として勤務したのち、株式会社九州共立入社。九州厚生年金会館ホール管理を経て2003年4月より北九州市芸術文化振興財団職員として北九州芸術劇場照明係に配属。主に劇場主催公演の担当を行うとともに財団主催「わたしの青い鳥」の照明オペレーターとして2年目より参加。

舞台美術講座:柴田 隆弘
1976年生まれ。兵庫県出身。1997年大阪芸術大学舞台芸術学科舞台美術コース卒業。在学中に南船北馬一団の旗揚げに参加。関西の小劇場を中心に活動中、美術プランから大道具製作まで関わることが多い。主な美術担当劇団、「スクエア」「劇団八時半」「飛ぶ劇場」「劇団世界一団」など。日本舞台美術家協会会員,第28回伊藤熹朔賞新人賞受賞。

局長:泊 篤志
北九州芸術劇場の学芸ディレクターとして、シアターラボ企画を立ち上げ、ラボ初年度は演出も務める。劇作家・「飛ぶ劇場」代表。