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2016年08月26日

【風、騒グ。】鵜飼&内山&内田インタビュー(その2)

▼今作の稽古中、鵜飼さんがしばしば「私の台本は読解しづらい」とよく言われていますが。
(ナ)私たちから見たらそのままなのに、本人が難しいと思い込んでいるのか、私たちが10年経ったから分かるようになったのか(笑)。 しつこいくらい言うから「しつこいよ、そんなの役者が考えるよ!」って時々思ってる。
(鵜)共通言語ができるまでが大変なのかも。私さかな公団を始めたときも苦労したんですよ結構。私の作品「わかるけどさらっとしてるね」って言われることが多くて。それは肯定的な意味だけじゃなくて。でも演出つけていくことで「ああ、そういうことだったんだね」ってなることが多かった。そう言えば内山さんとゆみちゃんには言われたことはなかったなー。だから(劇団結成した)のかな。

人間は普段言ってることと、やってることが違うと思う。例えば怒ってる人は「怒ってる」って口では言わんでしょう?本当に怒ってる人は笑うこともあるだろうし、怒ってるって自分で主張しないだろうなって。台本には言葉でわかるように書いてない。だけど本当に台本が読める人は、怒ってるきっかけを見つけるだろうし、きっかけが分かったら、どんなにセリフで笑ってても「怒ってる怒ってる」って読めるんですよ。そこを役者の身体に落とし込んで、共有していきたい。
(広)稽古中にずっと本の読み込みをしているのはそういう意図があるんですね。
(鵜)そうそう。そこはかなり意識的にやってもらってます。

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▼台本と言えば、無事にあがりましたが。
(ナ)ねー。(笑)
(広)すごい悩まれてましたよね、何を意識してましたか。
(鵜)え、いろんなことを意識して(笑)。とはいっても自分の納得できるところで全部書いてるんですけどね。でもやっぱり頭で考えるところと、実際台本に向かってみて書き始めることって違うことが多くて。最終的にみると「はぁ~皆が考えたり思ったりしたことがよくまとまってる」って思うんですよ。これもディスカッションの成果だね。

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▼自身のキャラクターについて
(広)鵜飼さんはどのキャラクターに似ているとかありますか?
(鵜)全員だな~わからんと書けんけね。
(ナ)私?私はやっぱり私かな~
(ゆ)私もかな~役と自分と距離は離れてるけど、見習うとことかはいっぱいありますね。
(ナ)当て書きだから怖い怖いって思う。誇張されてるけど一歩間違えたらそうなる私がいるから...怖いー!笑

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▼20~40代の女性に向けたお芝居ですが、皆さんの周りの同世代の人々はどんな感じですか?
(鵜)結婚してるもんなー
(ナ)私の周りは結婚してお付合いが一旦休止になってた人が、子どもが中学生になって戻ってきている感じ。「お食事に行く?」みたいな。久しぶりに友達が戻ってくる時期ではあるよね。独身と既婚者だとどうしても分かり合えないでしょ?考えてることも、時間も違うし。でもそれが徐々に戻ってきている。だから昔の友達は大事にしとかなきゃと思う。最近は。
(鵜)みんなえらいなって思う。子育てしてる人たちは。
(広)最近、私の周りのみんなが結婚しはじめてて、私も.....
(鵜)だめよそんなんじゃ。結婚は何歳でもいいのよ。
(ナ)意味がある結婚をしないと。女の人は30とか40とか節目にねじ込もうとするけど
(鵜)あせるのよねー。でも大多数に流される必要はないのよ。
(広)本当ですか?
(ナ)でも流されてればよかったのかもしれない。わからん~人生の結果なんて分からんもん~!(笑)


▼では最後に、どんな人に作品を観て欲しいですか?
(ゆ)演劇をみたことのない人にみて欲しい。これがなかなか難しいんだけどね~。
(ナ)今回はすごい色んなタイプの色んな人がいるから共感できていいかもね。俳句とっかかりで観にきてくれると嬉しいよね。
(鵜)演劇は観たら意外とね、ハードル低いんだけどね~。誰かしらに共感できる部分は大きいと思うので、ぜひまずは観にきて頂けたらと思います!お待ちしています!

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以上、「風、騒グ。」さかな公団チームの赤裸々トークをお届けしました!お付き合い頂きありがとうございました。観劇前後に読んで頂く事で、より作品の裏側や鵜飼さんが本作に込めた想いをみなさんにお届けできたら嬉しいです!


▼女性の眼と句で綴る演劇「風、騒グ。」公演情報はこちら

http://www.kitakyushu-performingartscenter.or.jp/event/2016/0827hana.html