シアターコラボ2010(H22年度)

北九州芸術劇場 学芸ブログ

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2010年12月05日 22:00

照明講座☆

12月2日と3日、2日間に渡って照明講座がありました。

講師は北九州芸術劇場・照明係の大久保望。
照明について、工学的な視点から日常でも使える知識まで
大胆かつ丁寧にお教えします!

物腰やわらかな大久保さん。


大久保さん曰く
「舞台照明の定義とは、

 舞台上におけるあらゆる光の効果

 だと思っています。」


 

セミナールームで座学中。

 

舞台照明の要素、照明工学、発光のしくみ、色温度などについて、
かなり難解なことをサラサラと説明。
[色温度:可視光線(目に見える光)の範囲内での光色の状態を表す数値]


工学や物理っぽいことが出てきたことで、
思っていたより場がダンマリになってしまってようで、

「こんなに"シーン"とするとは...(笑)」

と、大久保さん。

 


頭をフル稼働した?座学に後は、
稽古場へ移動し、デモンストレーションを見ました。
 
出演者の周りを明るく。
 
スポットライトの違いで見え方も違います。
 
下からだけ光を当てるとこんな感じ。

照明の当て方で全然雰囲気が違ってきます。

 

そして翌日の第2回目の講座では、
AとBの2チームに分かれて全員が照明プランを実践。

まずは、Aチーム
 

出演者は何人か、どう舞台に配置するか...など、会議中。
 
試行錯誤中。
 

コラボ2010の照明担当の大山さんがオペレーター実践中。
[オペレーター:照明の操作をする人]

 

時間は1時間と決まっているので、
みんなかなり大急ぎで作業を進めていましたが、
通しを出来ないままに、Bチームに披露しました。


大久保
「場面によって明りを変えていて良かった!」

 

 

そしてBチーム。
最初に演出の仕方を議論していました。
 

読み手は固定。
 

Bチームオペレータの田中さん。
 
試行錯誤中。


大久保
「紙芝居っぽくて斬新!」

 

どちらも時間内に照明作りを成し遂げました。
照明をどこに、どう当てると、どういう効果がみられるか、など
一人一人感じ方や考えも違うので、
プランをまとめることも大変なようでした。

意見を出し合って、議論して、
劇団らしくなってきたな~と思いました。


最後は、バラシです。
 

大きい機材もバラして、片づけ。


照明講座はこれでおしまい。
この講座を本公演に活かしていきましょう!

次回は、舞台技術講座の様子をレポートします。
どうぞお楽しみに!

講師プロフィール


演出家:後藤 香
1967年、大分県佐伯市生まれ。劇作家・演出家・役者。1990年、座”K2T3結成、座長を務める。同劇団のほぼ全ての作品に出演、演出・脚本を手掛け、外部作品にも多く携わる。2008年からフリーに。大野城市まどかぴあ こどもミュージカル演出、男女共同参画推進センターアミカス 劇団アミカス講師など、子どもや演劇初心者に芝居の楽しさを伝える活動に積極的に取組む。現在、春日市ふれあい文化センター ジュニアドラマセミナー講師、九州ビジュアルアーツ非常勤講師を務める。

舞台技術講座:有門正太郎
1975年生まれ。北九州市出身。飛ぶ劇場で役者として活動すると同時に舞台スタッフ(演出部、演出助手、舞台監督)としても活躍。また、富良野塾16期生として、'00年~'05年の富良野塾全国ツアーに役者兼スタッフとして参加。'05年、自らのプロジェクト「有門正太郎プレゼンツ」を立ち上げ、作・演出も担当。東筑紫学園高等学校 演劇コース非常勤講師を経て2008年4月より、北九州芸術劇場舞台機構係に配属。

音響講座:杉山 聡
1973年生まれ。東京都出身。専門学校を卒業後、20歳で音響会社(株)ステージオフィスに入社。以降9年間、国内外を問わず、「燐光群」や「伊藤キム+輝く未来」をはじめ演劇やコンテンポラリー・ダンスなど数多くの舞台に音響スタッフとして携わる。2003年4月より北九州芸術文化振興財団職員として北九州芸術劇場音響係に配属。

照明講座:大久保 望
1973年生まれ。北九州市出身。小倉市民会館照明係として勤務したのち、株式会社九州共立入社。九州厚生年金会館ホール管理を経て2003年4月より北九州芸術文化振興財団職員として北九州芸術劇場照明係に配属。主に劇場主催公演の担当を行うとともに財団主催「わたしの青い鳥」の照明オペレーターとして2年目より参加。

制作講座:北村 功治
1972年生まれ。佐賀県出身。1994年に北九州市を活動基盤とする劇団「飛ぶ劇場」に入団。以降、役者として10数年活動した後、2005年ごろから劇団の運営などに関わりながら、自身の創作ユニット「北中」を立ち上げ活動を行なう。2006年に飛ぶ劇場の専任制作を勤め、2008年に飛ぶ劇場を退団。退団後は、引き続き飛ぶ劇場の公演制作や劇団二番目の庭のプロデューサーを担当する傍ら、地域の劇団向けの制作講座の講師や北九州演劇フェスティバルの事務局員を勤めている。身長:186cm・体重:100kgの小劇場界最大級の制作者である。

局長:泊 篤志
北九州芸術劇場の学芸ディレクターとして、シアターラボ企画を立ち上げ、ラボ初年度は演出も務める。劇作家・「飛ぶ劇場」代表。