テトラポット

撮影:木寺一路

 
テトラポット

北九州芸術劇場プロデュース「テトラポット」公式ブログ

作・演出:柴幸男(ままごと)
出演者:大石将弘(ままごと)、寺田剛史(飛ぶ劇場)
荒巻百合、折元沙亜耶、古賀菜々絵、高野由紀子(演劇関係いすと校舎)
多田香織(万能グローブ ガラパゴスダイナモス)、谷村純一、原岡梨絵子(劇団ショーマンシップ)
ヒガシユキコ、藤井俊輔(劇団ルアーノデルモーズ)、米津知実(劇団コギト)

公演日程:[北九州公演]2月20日(月)〜2月26日(日)
     [東京公演]3月2日(金)〜3月4日(日)

公演詳細情報はこちら
「テトラポット」公式ブログ » リポート » 作・演出 柴幸男さんインタビュー[後編]

2012.02.15 13:00

作・演出 柴幸男さんインタビュー[後編]

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■今回は柴さんのお芝居では珍しく(笑)キャスト一人ひとりにきちんと役名があり、人を描きたいという
事でしたが、どのような人物像を描かれるんでしょうか?

役者さんが凄く面白く見えたらいいなと思っています。
僕の中にそんなに人のパターンとかがある訳ではないし、過去の作品でもあえて人に個性や中身は持たせず
、登場人物だけ単体で見たら漫画みたいというか、切り絵みたいにペラペラな感じなんですけど(笑)。
そこに役者さんが絡んでくると本物に見えるというか、役のキャラクター性がまた変わってくるなというの
を今回やりながら思って。

そういう意味で今回役者さんを凄く頼っているし、役者さんの魅力と役のキャラクターを混ぜ合わせなけれ
ばダメだなっていうのがあるので、人を描くというか、役者さんを描かなければというのは凄く思ってますね。

■始めの人物設定の段階から、役者さんをかなり想定されていたという事でしょうか?

そうですね。登場人物の設定を描くうえでも、そこにどう役者さんの色が乗っかってくるかというのは相当
考えました。東京にいる時は、チラシの顔写真を切って机にそれを並べて見ながら書いてたんですよ(笑)。

今回稽古前にワークショップをやったのも凄く良かったし、尚且つ稽古開始直後に「これは違う」と思った
ら台本の設定を変えたりもしてその人に合うように、その人が面白くなるようにしました。

今までは途中でお話や役の設定を変えるっていう事はしなかったんですけど、今回は"人を描く"というの
があったので、役者さんが面白い感じになるのであれば、その人にあわせて設定を逆転しちゃったりしても
いいかなと思って。

■台詞の中には方言も入ってきていますよね?

方言は凄く助かりますね。
書いてる段階で標準語だと成立しないな、このままやるとダメだなって思っていたものを役者さんに言って
みて貰うと、方言になるといけるっていう台詞がかなりあるんですよ。方言があるお陰で突っ込んで話を作
れるし、今回僕にとっては方言がなかったらキツかったですね。

普段人が喋らないような言葉と方言がくっつくと、不思議な感じがして面白いんです。"詩"みたいな事な
んですけど、標準語で言うと気取ってる感じになるのが、方言にまぶされると単語としては違和感があるん
だけどなぜかグッとくる、っていう不思議な感覚があって。

市民劇や地元の愛知でお芝居を作った時に多少方言を使ったりはしましたけど、それでも今回みたいな活か
し方というか、方言を利用したりはしていなかったですね。

■柴さんは過去のお芝居では殆ど"音楽"を用いられていませんが、「わが星」ではラップ、そして「テト
ラポット」ではボレロを用いられています。音楽に対しての考え方の変化はあったのでしょうか?

人(=役者)が料理の具材だとすると、そこにありものの曲を加えるのはケチャップとか調味料をかけてる
感じで、うまく合えばいいんだけど合わないと完全に分離するというか、そうじゃなくしたいなというのは
ずっと思っていて。ままごとの「わが星」では曲をかなり分解して芝居に組みこみながら料理しました。

その後、リーディングの「わが星」の時は□□□(クチロロ)の三浦さんが現場にずっと一緒に居てくださ
って、僕がままごとの「わが星」でやってた分解よりもさらに細かく分解して、ほとんど材料と同義になる
というか、料理を作ってる最中からちょっとずつ入っていくから分離は出来ない、みたいな感じが凄く面白
かったんです。こんな事が出来るんだったら、もうちょっとやってみたいなと思ったんですよね。

■なぜ「ボレロ」だったんでしょうか?

もともと"繰り返し"の音楽が欲しいなっていうのは決まっていて、ロンド形式とかカノンとかボレロとか、
要は変奏曲を探していたんですけど、最終的にボレロを選んだのはボレロは楽器が増えていく事で曲自体が
展開していくっていう構造を持っていて、メロディーは二個しかなくて全然変わらないんだけど、何が変わ
るかといったらスピードと音量と、楽器の数・種類が変わるだけなんです。それが凄く面白いなって思った
からです。

これからも色んな作品を作ると思うんですけど音楽は長くかかる研究テーマというか、これまで僕は音楽を
やった事もなかったし出来る事も少ないので、挑戦し甲斐がありますね。

*************************

2回に分けてお送りした柴さんのインタビュー、いかがでしたでしょうか?
「テトラポット」という作品のこと、そして作家・演出家としての柴さんのこれまでとこれから、
色々な発見がありました。

公演まであと5日。
今回のお話からそれぞれに想像を膨らませながら、開幕を楽しみにして頂けたらと思います。

柴さん、お忙しい中ご協力ありがとうございました!

★「テトラポット」公演情報はこちらから
http://www.kitakyushu-performingartscenter.or.jp/event/2011/0221tetrapod.html

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