2012.11.03 14:54
お稽古、ときどき錯覚~フィクション?ノンフィクション?~
皆さんこんにちは!広報一田です。
お稽古開始から約1ヶ月、稽古場は徐々に緊張感を帯びてきています。
今回は総勢20名という大所帯のキャスト。
上演中は常に全員が舞台にいるので、
その20名が巻き起こす空気感の迫力といったら...!!もの凄い訳ですが、
それはあくまで、個々の人物やシーンを緻密且つ丁寧に積み重ねてこそ成立するグル―ヴ。
発する言葉の響き、その人物が背負っているバックグラウンドや感情、見ている風景、身体の動き
藤田さんは、とにかく役者さん一人ひとりと真摯に向い合いながら、丁寧にシーンを創っていきます。
少し言葉を加えるならば、シーンを創る、というよりは、シーンを成立させる、と言いますか
一人ひとり、そしてそこにいる全員の、全ての感情や言動がピタリとはまった時、
そこには、舞台というフィクションの世界を超えたノンフィクションが立ち上るのだと思います。
サッカー等の団体スポーツで、ボールや人の流れを計算してゴールまでの筋道を立てる、
戦術を考えるという事があると思うのですが、少しそれにも似ている気がします。
(説明が分かりにくかったら申し訳ありません...笑)
さて、お稽古の特徴的なところでもう1点。
実は、藤田さんのお稽古にはいわゆる"台本"がありません。
稽古場で役者さん達を目の前にして、
その時その瞬間に感じたものを言葉に起こし、そのまま役者さん達に伝えていきます。
つまり、役者さん達はその場で覚えなければいけない訳ですが...。
時には、言葉を絞り出す為に悩まれる事もありますが
その悩んでいる時間、生み出される瞬間、発せられる瞬間
その全てをその場にいる全員で共有している感覚こそが
とてつもなく"生=LIVE"であり、舞台創作の現場らしいなぁと、そんな事を感じています。
いよいよ上演まであと10日となりました。
先日の製作発表の記事にもありましたが、
~最新作にして最高傑作~になる事は間違いありません!
皆さま、劇場でお待ちしております!
▽公演情報詳細はこちら▽
http://www.kitakyushu-performingartscenter.or.jp/event/2012/1113landscape.html