2014.03.04 16:54
子どもリポーターからの感想レポート
広報の岩本です。
もうすぐ東京公演が開幕する、北九州芸術劇場プロデュース「彼の地」。
また沢山の方々とお会いできれば...と思っています。
さて北九州芸術劇場では、劇場10周年を迎えたこの1年間、「子どもリポーター」という企画を行っています。
「子どもリポーター」は、公募で集まった小学4~6年生が劇場で上演される作品について「学び」、実際に公演を「観て」、その感想をレポートとして「発信」する企画です。
今回の「彼の地」の公演には、子どもリポーター2名が伺わせていただきました。
公演を観る前は、「北九州が舞台だからこんな場所が登場するんじゃないかなー」などといろいろ話をしていたのですが、終演後はなかなかコメントが出て来なかった二人。
確かに、様々な人たちの人生が行き交うこの作品の感想を、限られた紙面で表現するのは難しいですよね...
でも何とか「東京公演の前に!」ということで、二人からのレポートが届きましたのでご紹介します。
10歳や12歳の時にこの作品に出会ったことを、いつか何かの機会に思いだすことがあったら...それはとても素敵なことのように思います。
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【広報注】本作には複数の物語が互いに交差する形で描かれます。個別の物語を厳密に区切ることができないため、文中の物語の数についての記述を「沢山の話」と修正しています。
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2014.03.02 11:59
彼の地の舞台を巡る旅③
北九州公演が終了しました、北九州芸術劇場プロデュース「彼の地」。
東京公演までの間、まだお見せできていない北九州の風景をいくつかセレクトしてご紹介します。
今回は、「彼の地」のキャスト陣からの写真を中心に。
稽古休みなどを利用して、北九州の様々な場所を訪問し、作品のイメージを膨らませていたキャストの皆さん。どんな風景を見つけたのでしょう?
まずはこちら...
九州随一のカルスト台地として有名な「平尾台」。
ちなみにカルスト台地は柔らかな石灰岩を多く含む地質なため、雨水や地下水によって石灰岩が溶け、特徴的な地形を生み出します。
平尾台は、広―い緑の草原にポコポコ丸っこい石灰岩の塊が並ぶ風景が特徴。石灰岩が溶けてできた洞窟もたくさんあります。
写真は平尾台でも一番有名な「千仏鍾乳洞」。
「千仏」という名前は大昔にあったお寺の「千仏院」から来ているそうです。
写真は入口の部分ですが、天井からつららのように下がっている鍾乳石。大小合わせて30個以上あるそうで、千仏鍾乳洞の見どころの一つです。
奥に入ると地下水が流れていて、川の中をジャブジャブ歩きながら探索できます。
うって変わって、今度は港の風景を...
写真に写っている赤い橋が、北九州のシンボルの一つでもある「若戸大橋」。
工場が立ち並ぶ洞海湾の両岸(戸畑と若松)を結んでいます。
橋ができるまでは、戸畑と若松を結ぶ渡船が主な交通手段でした。明治時代から続くこの渡船は今も元気に運行中。地元の方からは「ポンポン船」と呼ばれています。約3分の短い旅ですが、機会があればぜひ!
近くには旧古河鉱業若松ビル、石炭会館など、明治・大正の頃につくられた歴史的建造物もあります。上野ビル(旧三菱合資若松支店)にはおしゃれなカフェやインテリアのお店も。
そしてこちらも港町、門司港の風景です。
真正面の大きな建物が「門司港ホテル」。
その右手前には「はね橋」も見えます。
ホテルの裏に見える真っ白い箱をかぶせたような所が、現在保存修理中の「門司港駅」です。ネオ・ルネッサンス様式と呼ばれるデザインで、大正時代のモダンな雰囲気が魅力です。修理は2018年3月に終わる予定。
門司港も近代の歴史的建造物の宝庫です。
こちらは多分一番有名(?)、アインシュタイン博士夫妻も泊った、旧門司三井倶楽部。
レストランでは門司港名物・焼きカレーも食べられます。
そして...ジャーン!!
ここはどこでしょう?
レトロな空気から一転、魚市場に到着です。
この場所、実は北九州ではありません。
門司港からフェリーで約15分離れた、本州山口県の唐戸市場です。
関門海峡をはさんで本州と向き合う門司港。まさに九州の玄関口なのです。
昔はこの町から韓国や中国に向かう船も出ていました。
ちなみに、中国の大連に向かう船のターミナル(旧大連航路上屋)は、最近修復を終え一般公開されています。
若松-戸畑といい、門司港-唐戸といい、
気軽に船旅を楽しめるのも北九州らしさかもしれません。
わずか15分で、全然違った風景が見られますので、門司港にお越しの際はぜひ唐戸まで足を伸ばしてみて下さい。
船から眺める北九州の街並みも素敵ですよー。
北九州芸術劇場プロデュース「彼の地」、東京公演もご期待下さい!
2014.02.24 13:39
北九州公演の感想
2/23(日)をもって、北九州芸術劇場プロデュース「彼の地」の北九州公演が終了しました。
連日沢山のお客様にお越しいただき、本当にありがとうございました。
公演時にお寄せいただいたアンケートからいくつかご紹介させていただきます。
東京公演は3/7(金)~9(日)の3日間。
会場はあうるすぽっと(豊島区立舞台芸術交流センター)です。
北九州でつくられたこの作品が、北九州を遠く離れ、東京の地でどんな光景を描き出すのか...
どうぞご期待下さい。
公演情報
http://www.kitakyushu-performingartscenter.or.jp/event/2013/0218kanochi.html
あうるすぽっとHP
http://www.owlspot.jp/
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「彼の地」北九州公演 アンケート
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感想①
北九州の空気感を非常に的確に掴んでいたと思います。
「東京でぜひとも観たい作品」だと思います。
感想②
目が離せない脚本で、今回もすごく引き込まれました。
一つ一つの糸がつながっていく感じで、
過去と現在と繋がっていく感じがすごく面白かったです。
劇場の形もすごく新鮮でした。
桑原さんの演出は目が離せないな、と思いました。
感想③
とても感動しました。
私自身北九州に来て2年目なので、色々と町を見てまわりたくなりました。
自分の居場所はどこでもあるしどこでもない自分だけのものなのかなと思いました。
動く舞台とそれを活かした演出がすばらしかったです。楽しく観させていただきました。
ありがとうございました。お疲れ様でした。
感想④
小倉で生まれ育ったわけではない私が、
どこへでも行けるのにここに居たい気がする理由がやっとわかった気がしました。
知ろうとしなければ少し怖い街のようにも見えるけど、
知れば知る程惹かれていくこの街の魅力が見えてくる、あたたかくて素敵な作品でした。
感想⑤
見事な「人間賛歌」だと思う。
私事ながら高校を卒業するまでこの「マチ」ですごし、
あとは時々同窓会で、それも70歳ちかくなってからこの「マチ」に来る様になり...
なつかしい場所や言葉がとても印象的で、
演出も役者たちも「等身大」の人たちをオーバーにならず演じてくれ、
そして回り舞台のうまさも素晴らしかったです。
久しぶりに「心」が波打ちました。拍手、拍手...
感想⑥
すごく色々なことを考えさせられる、あたたかい劇でした。
自分の居場所は自分で見つけるもの。それはとても大切なことだと実感させられました。
「彼の地」に出会えてよかったです。
感想⑦
最初に心ひかれたのは開場中流れたBGMでした。
「彼の地」というタイトル、そしてパンフレットに書かれている桑原さんの言葉を読んだこともあり、始まる前から何か懐かしさを感じました。
たくさんたくさん心に残って、ボロボロ泣いてしまって、演劇でこんなに泣いたのは初めてでした。終わらないで欲しいと強く思ったのも初めてです。誰も死にたくはないですよね。
感想⑧
北九州てんこもりの芝居で、ほんとちっちゃいところまで北九州に興味を持っていろいろ調べたり訪ねたりしてくれたんだなーと思いました。それぞれの登場人物の抱えているものが、役者ひとりひとりと重なって、役者さんとも随分話したのだろうと思いました。抱えていることが普遍的で、だから多くの人の心を動かすのだと思います。
感想⑨
とてもよかったです。
自分がここは居場所じゃないと思っていたとしても、自分がここにいるということを当たり前に思ってくれる人がいるのはとても幸せだなと思ったし、そこは自分の居場所なんだなと思いました。
ツイッター上にも沢山の感想があがっています。
ぜひ「彼の地」で検索してみて下さい。