2014.03.02 11:59
彼の地の舞台を巡る旅③
北九州公演が終了しました、北九州芸術劇場プロデュース「彼の地」。
東京公演までの間、まだお見せできていない北九州の風景をいくつかセレクトしてご紹介します。
今回は、「彼の地」のキャスト陣からの写真を中心に。
稽古休みなどを利用して、北九州の様々な場所を訪問し、作品のイメージを膨らませていたキャストの皆さん。どんな風景を見つけたのでしょう?
まずはこちら...
九州随一のカルスト台地として有名な「平尾台」。
ちなみにカルスト台地は柔らかな石灰岩を多く含む地質なため、雨水や地下水によって石灰岩が溶け、特徴的な地形を生み出します。
平尾台は、広―い緑の草原にポコポコ丸っこい石灰岩の塊が並ぶ風景が特徴。石灰岩が溶けてできた洞窟もたくさんあります。
写真は平尾台でも一番有名な「千仏鍾乳洞」。
「千仏」という名前は大昔にあったお寺の「千仏院」から来ているそうです。
写真は入口の部分ですが、天井からつららのように下がっている鍾乳石。大小合わせて30個以上あるそうで、千仏鍾乳洞の見どころの一つです。
奥に入ると地下水が流れていて、川の中をジャブジャブ歩きながら探索できます。
うって変わって、今度は港の風景を...
写真に写っている赤い橋が、北九州のシンボルの一つでもある「若戸大橋」。
工場が立ち並ぶ洞海湾の両岸(戸畑と若松)を結んでいます。
橋ができるまでは、戸畑と若松を結ぶ渡船が主な交通手段でした。明治時代から続くこの渡船は今も元気に運行中。地元の方からは「ポンポン船」と呼ばれています。約3分の短い旅ですが、機会があればぜひ!
近くには旧古河鉱業若松ビル、石炭会館など、明治・大正の頃につくられた歴史的建造物もあります。上野ビル(旧三菱合資若松支店)にはおしゃれなカフェやインテリアのお店も。
そしてこちらも港町、門司港の風景です。
真正面の大きな建物が「門司港ホテル」。
その右手前には「はね橋」も見えます。
ホテルの裏に見える真っ白い箱をかぶせたような所が、現在保存修理中の「門司港駅」です。ネオ・ルネッサンス様式と呼ばれるデザインで、大正時代のモダンな雰囲気が魅力です。修理は2018年3月に終わる予定。
門司港も近代の歴史的建造物の宝庫です。
こちらは多分一番有名(?)、アインシュタイン博士夫妻も泊った、旧門司三井倶楽部。
レストランでは門司港名物・焼きカレーも食べられます。
そして...ジャーン!!
ここはどこでしょう?
レトロな空気から一転、魚市場に到着です。
この場所、実は北九州ではありません。
門司港からフェリーで約15分離れた、本州山口県の唐戸市場です。
関門海峡をはさんで本州と向き合う門司港。まさに九州の玄関口なのです。
昔はこの町から韓国や中国に向かう船も出ていました。
ちなみに、中国の大連に向かう船のターミナル(旧大連航路上屋)は、最近修復を終え一般公開されています。
若松-戸畑といい、門司港-唐戸といい、
気軽に船旅を楽しめるのも北九州らしさかもしれません。
わずか15分で、全然違った風景が見られますので、門司港にお越しの際はぜひ唐戸まで足を伸ばしてみて下さい。
船から眺める北九州の街並みも素敵ですよー。
北九州芸術劇場プロデュース「彼の地」、東京公演もご期待下さい!