月1ダンス部2008

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2009年03月22日 15:23

ダンス作品って何だろう?~発展編「発表」

ダンス作品って何だろう?一緒に作りながら考えてみよう。
進行/じゅんじゅん
2009年3月22日(日)発展編「発表」
@北九州芸術劇場・稽古場&リバーウォーク・アートラウンジ

0322-1.jpg

15:00から始まりました、3日間の集大成「発表会」!観客+参加者=50名程の方々が見にきて下さいました。
本当にありがとうございます。
初めにじゅんじゅん氏が「月1ダンス部」のこと、これから発表するに至るまでの経緯を簡単に説明。さぁ、始まりました!

※発表が終わった16:00から、稽古場でその日に撮影したビデオを見ながら振り返りを行いました。グループがどうやって作ってきたのか、また、その時に出たちょっとした感想をグループごとに写真の下に掲載しています。




題名「午後3時」(コンタクト)

感想
◆グループ
初日は何も決まらなくて、でも何かやってみよう、イメージを広げてみようというのを個人で出していってつなげられた。楽しくできて良かった!けれど、こんなコントな展開になるとは思っていなかった・・・。
◆じゅんじゅん氏
プレッシャーや緊張感を味わうのはとても良い。時間の取り方や間も良かったが、もっと詰めても良い。昨日の練習を丁寧に発展させていた。
◆参加者
止まる・動くの時間が進化していて良かった。
お客さんにコンタクトをしていたのも面白かった。
心がぎゅーっとする感じがして、良かった。最後の振りが風景と一体化していたのが良い。
ラインを描いていたのが面白い。
凝縮した部分と、4人の点の部分がgood!!



題名「びっくり人形展覧会」(コンタクト)

感想
◆グループ
丁寧に作れた。2人ずつのコンビで練習でき、焦ることがなかった。コンタクトから発展させて一つの作品になることが面白かった。
◆じゅんじゅん氏
作業がスムーズに行われていた。何をやるかを個人個人で把握できていて、見ることに無理がなくスムーズに演じられていた。絡む部分と、最後の部分をもっとタイトにしたら良くなる。
◆参加者
エネルギーがあってカッコ良かった。
男×男 女×女で分かれた使い方が良かった。
間合いがgood!!
初めの2人で踊っていたのが、ロマンチックでラブが溢れていた。
見せ方の誘導が良い。



題名「箱開く」(アイテム)

感想
◆グループ
1日目と全く違うところからスタート。不安が多かったが、終わってよかった。
初めは雲をつかむ感じだった。それぞれのイメージをどうつなげるか、まごまごしている時間も今となっては良かった。箱を立体から2次元につなげられた。
いつもと違う体を使ってみて発見があった。びっくりした。
◆じゅんじゅん氏
次を期待させる。物を使って周りを意識していた。物の使い方が良かった。
◆参加者
丸い物体と箱(四角)の対比が良かった。
物を使うときはもっと物に対して意識を持った方が良い。
間合いがgood!!
試行錯誤が見えて楽しかった。刺激になった。



題名「さっきの会話」(机とイス)

感想
◆グループ
どうしようかと思うときがあったが、今日に持ってこられた。1日目2日目でコミュニケーションの取れ方が全く違い、かなり進んだ。
◆じゅんじゅん氏
練習することで、ぐっと良くなった。やり取りが有意義に行われ、話し合いを持つことが良かった。
◆参加者
4人がバラバラの感覚を持つことで、4人ずつの世界観があった。
昨日よりやっていることがはっきり見えて、目線も意識されていた。
個性が出ていて良かった。



題名「目撃者」(机とイス)

感想
◆グループ
中心で引っ張っていてくれる人がいて、動きを合体できた。初めは流れを覚えるだけだったが、周りとの関係と最後の終わり方を育てることができた。
◆参加者
4人が揃っているのがカッコイイ!
イスを足でなぞるところが良かったが、もっと前の方でやると観客への生々しさが出るのでは?
タイトルと動きのパワフルさが出ていて良かった。
繰り返しの動きがあると強い。



題名「ハナサカゾク」(机とイス)

◆感想
◆グループ
写真のイメージからスタートさせた。
みんなが優しく教えてくれて良かった。
◆じゅんじゅん氏
神秘的で最後のシーンが棺桶っぽく見えた。時間配分をもっと考えることでもっと良くなる。
◆参加者
柔らかい動きで芯があって良かった。
4人が誰も見劣りしていなかった。
昨日より机へのコンタクトがクリアになっていた。
静かな動きが楽しい。
机をこうは使わないだろう、というところで使っていて、意外性があった。



題名「なに」(コンタクト)

感想
◆グループ
男女に分かれ振りを考えた。2日目は終わり方を見つける作業になった。そうすると始まりはどうする?と色々なことを試すことで、体に入れることができた。緊張はしたけど大丈夫な感じがあった。
◆じゅんじゅん氏
稽古がスムーズに進んだ。1つのことを鍛えることで良くなり、またはじめからお互いに意見を言い合えたことが良かった。
◆参加者
配置がうまかった。速い動きが入ることでアクセントになった。
男性2人の存在がファニー。
2人の呼吸が良かった。
人数が多いことで違いが見えた。


7グループすべての発表が終わった後の出演者全員の写真です。

本当にお疲れ様でした。

講師プロフィール


乗越たかお
作家・ヤサぐれ舞踏評論家。海外でも翻訳され、ベストセラーとなった「コンテンポラリー・ダンス徹底ガイドHYPER」(作品社刊)は多くの大学でも採用され、世界最高のダンス・ライブラリ、NYリンカーンセンターをはじめ、パリのCentre National de la Danse(CND)にも収蔵されている。他に「ダンシング・オールライフ~中川三郎物語」「ドメイン~熊川哲也120日間のバトル」(ともに集英社)、「アリス~ブロードウェイを魅了した天才ダンサー川畑文子物語」(講談社)など著書多数。06年にニューヨークのジャパン・ソサエティからの招聘を受けて滞米研究。07年イタリアのダンス・フェスティバル『ジャポネ・ダンツァ』の日本側ディレクターを務める。現在は月刊「シアターガイド」、月刊「DDD」などで連載中。

中村恩恵
横浜生まれ。舞踊家。1991年から現代の舞踊界のリーダー的なカンパニー、ネザーランドダンスシアターで主要ダンサーとして踊ったのち、オランダをベースにフリーの舞踊家として活動。近年では自らの舞踊活動のかたわら、キリアン作品のコーチとしてパリオペラ座をはじめ、世界中のバレエカンパニーやバレエスクールで作品指導にあたる。07年、横浜に舞踊活動の拠点として、Dance Sangaを設立。

坂本公成
福岡県出身。大学で美学と人類学を学ぶ。’90年にMonochrome Circus結成。音楽家の野村誠や、山下残など複数のアーティストと活動を共にする。’96年「ダンスの出前」で有名な「収穫祭シリーズ」を開始。フランス、ドイツ、リトアニア、韓国、などでの、劇場、美術展から福祉施設、学校など、上演は国内外300回を越える。舞台作品でも、’00年の「リヨン・ビエンナーレ」で紹介されるなど、17ヵ国27都市で作品を上演。Monochrome Circusは昨年度から京都の老舗小劇場『アトリエ劇研』のフランチャイズ・カンパニーとして新たな活動を開始。一方、2008年で13周年を迎える「京都国際ダンスワークショップフェスティバル」のプログラム・ディレクター。京都芸術センター主催『Coaching Project』プロデューサーなどダンサー目線に立ったprojectから多くの若手ダンサーを育てている。

森裕子
日本一小さいコンテンポラリーダンサー。が、その小ささを感じさせない大きな空間と透明感のある動きが魅力。’93年にMATOMA France-Japonに参加以降、アヴィニヨン演劇祭など海外の大きな舞台に立ち続ける。’96年よりMonochrome Circusに参加。以降同カンパニーで振付・ダンスに活躍する。コンタクト・インプロヴィゼーションの指導者としても全国各地、海外でも活躍している。

じゅんじゅん
学生時代よりマイムをを始める。その後コンテンポラリーダンスでの活動も開始。ソロ作品を発表するほか、岩淵多喜子、伊藤キムらのダンス公演にも多数出演。パフォーマンスシアター水と油を創設メンバー。水と油のメンバーとして、結成の1995年から一時休止の2006年3月までに国内22都市海外9ヶ国22都市で公演を行う。生まれ持っての空間を捉える才能と、独自の身体の動きでダンスファンのみならず多くの観客を魅了してきている。2007年、横浜ダンスコレクションR横浜ソロ×デュオ<Competition>+にて『審査員賞』受賞。その他、世田谷パブリックシアター野村萬斎演出の『国盗人』やNHKドラマ『トップセールス』におけるダンスシーン振付・出演など演劇やテレビ等の分野にも活動の場をひろげる。ダンスラボ2007「迷路のつくりかた」(2007年9月北九州芸術劇場 企画・製作)振付・演出。