月1ダンス部2008

北九州芸術劇場 学芸ブログ

HOME » 月1ダンス部 » 月1ダンス部2008 » 「重心を感じる」

カテゴリー

月別アーカイヴ

ブログ内検索

2008年11月22日 17:17

「重心を感じる」

カラダできく/カラダではなす:コンタクト・インプロヴィゼーション入門編
進行/坂本公成&森裕子
2008年11月22日(土)@北九州芸術劇場・稽古場

あと1ヶ月で今年も終わり。師走です。
そして、今回で坂本さん&森さんのワークショップも終了なんです!!
楽しいことは時間が経つのも忘れて、あっという間に過ぎていっちゃいますが、
この楽しさを伝えるために、今回も頑張ってレポートさせて頂きます。

今日の参加者は23名。その内初参加の方4名です。

円になって足裏マッサージから始まりました。
初めての方は何をするの?・・・ええぇぇ??
とドキドキしているようでしたが、確かに普段の生活でこんなに人と密着して、
知らない人の足を、しかも足の裏!を触るなんてないですよね。
みんなで自己紹介を兼ねながら、耳たぶもマッサージ。肩もマッサージ。

そして、森さんから大事な3原則。
自分のカラダをきく
相手のカラダをきく
自分のカラダは自分で守る


ウォーミングアップのため、軽く歩きながら体の目覚めさせたい所を叩いて刺激。
お互いに挨拶をしたり。
みんなで固まりながら、小魚の群れのようにバラバラにならないように動いていきます。一人でぽつんと居たら他の魚に食べられてしまう~。想像すると笑ってしまいます。
体が温まったところで、体に入っている力を抜く。
リラックスして、欠伸をして。
一瞬本当に眠っている人がいるかと錯覚してしまうぐらいの気持ちよさ。
見ている私も眠くなります。
毎回同じことを書いていますが、本当にリラックスしますね。
画像:11月22日(土)ワークショップ風景

ペアを組んで、相手に触れ合います。
余計な力が入っていないか、お互いに結果を話し合い、意見交換。
大事なことは相手に、自分の意思(会話)をしっかり伝えること。それはアピールしないと伝わらないですし、伝えようとしてもおどおどしていたら、何をしたいのかが伝わらない。これって、体の会話だけではなく、普段の生活の言葉の会話にもつながります。
ダンスって体を使うものだけれど、自分の思いを伝える手段でもあるんですね。


画像:11月22日(土)ワークショップ風景  画像:11月22日(土)ワークショップ風景

ペアの方を見ていると、女×女のペアだと優しく柔らかく、男×男だと荒々しくて力強く、男×女のペアだと力強さが加わりながらも柔らかな雰囲気があって、調和されている。
もちろん、ペアによってぜんぜん違いますよ。

坂本さん&森さんのワークショップはみなさんの笑顔が絶えずに進みます。

時間が3時間といつもより短かったから?
気づいたら予定時間になっていました。
今回で最後なんて・・・まだまだ続けたい!
参加者の方もまだまだやりたい!
坂本さん&森さんも、もうちょっと!
ということで延長決定。「やった~」と皆さんの心の声が聞こえてきました。

☆リフト☆
初めて出てくる言葉です。
「重心をかんじる」今回のテーマであるこの「重心」が一番大切になってくるのですが、カウンターバランス(前回のWSへリンク)を思い出して下さい。
このバランス経験が活かされます。重心がどこにあるか分かっていないと難しい。
画像:11月22日(土)ワークショップ風景

これ↓やってみたかったんです。「みんなで椅子」。これも重心を感じる練習です。
画像:11月22日(土)ワークショップ風景  画像:11月22日(土)ワークショップ風景


さっそく、リフトに挑戦!!

見よ!!
世界最低のリフト(ネーミングは坂本さん)
画像:11月22日(土)ワークショップ風景
重心を常に感じることでバランスが取れます。

≪リフトになって、坂本さんが今までとは違い厳しくなりました≫
それは、リフトは本当に危険であるということ。
頭から落ちたりしたら本当に危険です。
自分の体は自分で守ること!
必ず手を頭の上に出すこと!
自分を守ることで相手を守っているという意識を持つこと!

しかし、みなさんすごい。
画像:11月22日(土)ワークショップ風景  画像:11月22日(土)ワークショップ風景
ポジションの変化によって乗るリフトが変わります。


まだまだ続けたいのですが、ここで終了。
皆様お疲れ様でした。


最後にこっそり撮った画像をお見せします。
画像:11月22日(土)ワークショップ風景
坂本さん&森さんのCDです。すごい量!
この中からワークショップに合った曲を選んでかけてくれていました。
本当にありがとうございました。


あっという間に過ぎてしまったコンタクト・インプロヴィゼーション入門篇。
コンタクト・インプロって何だろう?
最初に思った疑問。
もしも今、「コンタクト・インプロって何?」って誰かに聞かれたら、
私は「体で伝える会話だよ」って答えます。

講師プロフィール


乗越たかお
作家・ヤサぐれ舞踏評論家。海外でも翻訳され、ベストセラーとなった「コンテンポラリー・ダンス徹底ガイドHYPER」(作品社刊)は多くの大学でも採用され、世界最高のダンス・ライブラリ、NYリンカーンセンターをはじめ、パリのCentre National de la Danse(CND)にも収蔵されている。他に「ダンシング・オールライフ~中川三郎物語」「ドメイン~熊川哲也120日間のバトル」(ともに集英社)、「アリス~ブロードウェイを魅了した天才ダンサー川畑文子物語」(講談社)など著書多数。06年にニューヨークのジャパン・ソサエティからの招聘を受けて滞米研究。07年イタリアのダンス・フェスティバル『ジャポネ・ダンツァ』の日本側ディレクターを務める。現在は月刊「シアターガイド」、月刊「DDD」などで連載中。

中村恩恵
横浜生まれ。舞踊家。1991年から現代の舞踊界のリーダー的なカンパニー、ネザーランドダンスシアターで主要ダンサーとして踊ったのち、オランダをベースにフリーの舞踊家として活動。近年では自らの舞踊活動のかたわら、キリアン作品のコーチとしてパリオペラ座をはじめ、世界中のバレエカンパニーやバレエスクールで作品指導にあたる。07年、横浜に舞踊活動の拠点として、Dance Sangaを設立。

坂本公成
福岡県出身。大学で美学と人類学を学ぶ。’90年にMonochrome Circus結成。音楽家の野村誠や、山下残など複数のアーティストと活動を共にする。’96年「ダンスの出前」で有名な「収穫祭シリーズ」を開始。フランス、ドイツ、リトアニア、韓国、などでの、劇場、美術展から福祉施設、学校など、上演は国内外300回を越える。舞台作品でも、’00年の「リヨン・ビエンナーレ」で紹介されるなど、17ヵ国27都市で作品を上演。Monochrome Circusは昨年度から京都の老舗小劇場『アトリエ劇研』のフランチャイズ・カンパニーとして新たな活動を開始。一方、2008年で13周年を迎える「京都国際ダンスワークショップフェスティバル」のプログラム・ディレクター。京都芸術センター主催『Coaching Project』プロデューサーなどダンサー目線に立ったprojectから多くの若手ダンサーを育てている。

森裕子
日本一小さいコンテンポラリーダンサー。が、その小ささを感じさせない大きな空間と透明感のある動きが魅力。’93年にMATOMA France-Japonに参加以降、アヴィニヨン演劇祭など海外の大きな舞台に立ち続ける。’96年よりMonochrome Circusに参加。以降同カンパニーで振付・ダンスに活躍する。コンタクト・インプロヴィゼーションの指導者としても全国各地、海外でも活躍している。

じゅんじゅん
学生時代よりマイムをを始める。その後コンテンポラリーダンスでの活動も開始。ソロ作品を発表するほか、岩淵多喜子、伊藤キムらのダンス公演にも多数出演。パフォーマンスシアター水と油を創設メンバー。水と油のメンバーとして、結成の1995年から一時休止の2006年3月までに国内22都市海外9ヶ国22都市で公演を行う。生まれ持っての空間を捉える才能と、独自の身体の動きでダンスファンのみならず多くの観客を魅了してきている。2007年、横浜ダンスコレクションR横浜ソロ×デュオ<Competition>+にて『審査員賞』受賞。その他、世田谷パブリックシアター野村萬斎演出の『国盗人』やNHKドラマ『トップセールス』におけるダンスシーン振付・出演など演劇やテレビ等の分野にも活動の場をひろげる。ダンスラボ2007「迷路のつくりかた」(2007年9月北九州芸術劇場 企画・製作)振付・演出。