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4ヶ月間にわたった戯曲講座も今回が最終日となりました。結論から言うと、作品を書き上げた人もいれば、まだ道半ばの人もいる状況です。いずれにしても講座内で直接永山氏からコメントやアドバイスをもらえるのは今回が最後なので、最終的には全受講生が出席しました。
まず3人ずつのグループで約2時間かけて互いの作品を読みあい、意見を交わします。講座も回を重ねているせいか、互いの気心も知れているので、以前よりもより深く作品を読みあい、率直な感想を話し合えている様子です。
短い休憩を挟んで永山氏から各人へのコメント&アドバイスがありました。「〇〇って●●にしたらどう?」「〜って××でもいいんじゃないの?」という感じで、永山氏は、受講生としては仕上がっている作品へも、別の視点もあるという提案をしています。また、作品を仕上げることが目標の全てなのではなく、「自分としては全部書きたいことを書ききった感触がある?」という肝心な部分も確認しています。
具体的には、映像としてのオモシロさを観客が想像することによって感じるのが面白いのであって、場所が変わることによって観客に情報を渡すのが面白いのではないこと、マイナスの部分があってこそ魅力的なのだということなどもおっしゃっています。
実際、作品が仕上がっていない受講生に対してはそれぞれに合せたアドバイスをなさっています。非日常的なことを題材にしている作品には、こうするともっと観客との感覚に近くなり、日常に関連付けられる・・・といったアドバイスもありましたし、説明をし過ぎてしまうのではないかと書き進められない受講生にはもっと遠回りして表現する事や、登場人物が直接状況を喋るのではなくても、主人公がまわりから言われることによっても状況を説明することができる・・・など様々な選択肢を示して下さっています。
このように永山氏と各受講生が話すことによって、また、永山氏の質問に各人が答えることによって、それぞれの作品のストーリーを膨らませたり、推敲したりする方向をつかんでいる様子です。
講座の最後に永山氏から“上達するには戯曲を書き続けることです”というアドバイスがありました。この講座を受講しただけで終わってしまうのではなく、ここが戯曲を書き続けるスタートといった雰囲気が講座の中にできて、講座が終了しました。
今後、最終稿として提出された作品たちの中から、12月に行われるリーディング公演の戯曲が2作品選ばれます。実際にこの戯曲講座から生まれた作品が、劇場にいらして下さったお客様の元へ届くのをご期待下さい。