そうして僕は戯曲を書き上げた。
「歯車」というタイトルの、自分で書いていても奇妙な感じのする本だ。
おもしろくなくはないのだろうと思うけど、「こ……これは……すごい傑作ができてしまった!」という感じは微塵もなく、でも、確実にこれまでの僕が書けなかったもので、うーん。
すごくおもしろいという感覚はなく、でも、おもしろくなくはないという感覚があるだけに、自分の中でも収まりが悪い。
とにかく奇妙な感じがする。
たとえるなら、
「子供生まれたんだけど……俺にも嫁にも似てないんだよね」
という感じだ。
子供がいないのに「感じだ」と断言するのもあれだけど。
ドラマドクターのアドバイスが入り(詳しくは11日(金)19時公演終了後のアフタートークで話すと思います。お楽しみに)、第2項は「崩壊」というタイトルで書き換わった。
物書きである「僕」の、崩壊していく精神をおもしろおかしく描いたつもりだ。
何から手をつけたらいいのかわからない、厄介な戯曲。
それを、これまた手のつけようがないなあというほどのユニークな俳優たちに演じてもらう。
舞台は、白の線で地図のように仕切られただけの空間。
崩壊する日々ももうすぐ終わりを迎える。
つづく
(更新遅れてすみませんでした)
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