宮沢賢治といえば『やまなし』です。私のなかでは。小学校の国語の教科書に載っていました。考えてみると宮沢さんとの出会いはそれが始めてだったのかもしれません。
『やまなし』の舞台はたしか川の中。川の中に住む「なにか」の親子が主人公だったような。「なにか」については「雲母と思われる」というようなことが註で述べてあり、これまた「雲母」がなんなのかわかりませんでした。
言葉の響きから勝手に川に浮いているマリモを想像してました。
違います。「雲母」っていうのは鉱物です。
さて。ものがたりはというと。
川の中でさかなが生きていたりそれを鳥のくちばしがさらっていったり・・たしかそんなです。ストーリーを覚えているというよりもその世界のイメージが強く印象的に残っています。色彩が豊かで透き通ったような幻想的な世界。教科書には貼り絵の挿絵がついていましたが、ちょうどセロファンを通した光の色がよく似合う世界として私の記憶にはインプットされています。
宮沢さんは岩手県出身。私は東北地方にはいまだ行ったことがありませんが、冬はあたりが全てまっ白い雪で覆われてしまう白紙のような世界なんだと想像しています。ながいながい冬を感じながら色とりどりの世界を貼り合わせる宮沢さん。
常にクリーンな澄んだ空気を呼吸している、そんな少年のような方なのでしょうか。
日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 |
8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 |
15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 |
22 | 23 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 |