2006年03月29日

第五話 父への愛
[2:さかな公団のLOVE色々]

父は会社員でしたが定年退職して最近は家にいます。
想像では、定年退職した後のサラリーマンって抜け殻のようになってしまうのかと思っていましたが、心配の甲斐なく、彼は自分の趣味を謳歌しているようです。

父の趣味は写真と音楽。
私には写真が好き、というよりは写真を撮りに出掛けるのが好きなように見えます。
音楽も、どちらかというとラジオの音楽番組を録音するのが好きなように見えます。

父が会社から帰ってくると、まずその日録音したクラシックかジャズかたまに不思議な現代音楽が部屋に流れます。
就寝時間になっても爆音で流しているので、母にしかられます。その後、録音した曲を自分のリストに登録します。
登録された曲を再び耳にすることは無いように思います。

休みの日は写真を撮りに車で出掛けます。日帰りできない場所の場合は「道の駅」などに停車して寝ているようですが、年齢も年齢ですので、さすがに母に「やめてね」と釘を刺されていました。
家に帰ってくると、紀行文のようなものを書いてそれもまたリスト化します。

結局は自分の足跡を残しておくのが好きなのですね。
ちょっと、娘ながらに変わった人だと思います。

小言をよくいいますが、本気で怒ったところはあまり見たことがありません。
母にはよく叱られるときにビンタされたましたが、父は手をあげません。
しかし、父に一度叩かれたときは、今まで生きてきた中で一番いたいビンタだったと記憶しています。

正直者です。ミスは怒りませんが、ズルイことは許さないようです。
今でもよく叱られますが、もう少し親孝行してやらないとな、と最近思います。

Posted by 鵜飼秋子 at 2006年03月29日 13:19
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