Vol.13 2006夏号

q13-9.jpg昨年の日韓友情年では、舞台に限らず様々な分野での文化交流が行われ、北九州芸術劇場でも韓国現代創作舞踊の第一人者である金梅子(キム・メジャ)さん(創舞芸術院)の「沈清(シムチョン)」や、02年に東京とソウルで上演された日韓共同製作作品「その河をこえて、五月」、日韓の伝統音楽家たちの共同作業と金理惠さんの韓国伝統の舞による「白い道成寺」を上演。そして今年7月、韓国の劇団として初めて劇団 木花(モッカ)が北九州芸術劇場で公演します。今号では韓流俳優の礎とも言える"韓国現代演劇"の魅力に迫ります。

写真/劇団 木花「ロミオとジュリエット」より

■劇団 木花 「ロミオとジュリエット」 北九州公演
7月21日(金)19:00 22日(土)13:00/17:00

q13-4.gif韓国で小劇場演劇が盛んに上演されているのはソウルにある大学路という地域。ソウルに旅行するついでに立ち寄ってみてはいかがでしょう?


●公演情報を探す

まずは公演情報サイトや劇場サイトにアクセスし、インターネットで公演を探してみよう。チラシ画像や写真もたくさん掲載されているし、無料の翻訳サイトを利用すれば作品の内容もかなりの程度分かる(但し、固有名詞の翻訳は苦手)。カレンダーからの検索もできるので、限られた日程の場合でも便利。気になる公演を見つけたら時間や劇場をしっかり確認しよう。会員制だったり登録項目の事情で、残念ながらインターネットでの予約は困難だが、韓国では当日券で演劇を観ることが多く、また人気公演や週末の公演でない限りは売り切れの心配もない。前売り当日の金額の差もないので、公演当日の2時間くらい前までに劇場に行けば大丈夫。

サランチケット http://www.sati.or.kr / Artian http://www.artian.net /アートセンター http://www.artcenter.co.kr /OTR http://www.otr.co.kr


●劇場に行ってみる

大学路は、地下鉄4号線の恵化(ヘファ)駅の1番か2番の出口を出てすぐ。カフェや料理店などの間に劇場がそこかしこにある。列ができている劇場は人気公演なので作品選びの一つの目安に。
国立劇場や芸術の殿堂など大学路以外にも劇場があり、そこでの公演も見逃せないものが多い。

国立劇場  http://www.ntok.go.kr / 芸術の殿堂 http://www.sac.or.kr

Pre-stage Voice 2 特集・劇場の子どもたち

q13-13.jpg"劇場"は、大人がおしゃれして普段と違う雰囲気を味わいに来る、そういう場所でもあるけれど、家族で一緒に楽しんだり、大人と子どもが一緒に作品づくりに取り組んだり...そういう場所でもあるのです。

Resonance in HIBIKIHALL 野平一郎インタビュー

q13-14.jpg現代音楽の最先端を生きる知性が
ベートーヴェンの世界に見出すもの


2005年、バッハのゴルトベルグ交響曲で聴衆に鮮烈な印象を残したピアニスト
野平一郎が再び登場!ベートーヴェンへの熱い想いが、今、ここに


■2006響シリーズ 第2弾 野平一郎 ベートーベンの世界
9月10日(日)15:00

q13-2.gif「劇場の裏側、お見せしますよぉ~。」
 K氏の"裏側"という言葉に心くすぐられ、気がつけば、晴天の昼下がり、薄暗い劇場内で驚喜しまくりの私がいた(笑)。というわけで(どういうワケだ笑)、自分なりに感じた「劇場の裏側」を紹介する事と相成りました。

 さてさて今回は「舞台照明と照明家さん」について。
圧巻!激圧巻!何種類もの灯体、電球、レンズ、カラーフィルター、模様盤等...とにかく半端な数じゃない。これらを組合せ駆使し、心理/状況描写等、各場面毎にあらゆる役割に変貌させる。ただ闇雲に組合せるのではない。"基本"は大切に試行錯誤を繰り返し、独自センスでオリジナルも生む。目の前に在るモノは十分理解・熟知してフル活用、「ないモノは創る」という職人気質。恵まれた環境に浸ることなく、日々何かを創り続けている姿は、見ていてとても心地良かった。
 照明家の仕事は、技術や知識はもちろん、好奇心をアート的センスに繋げる"向上心"も必要なんだろうなぁ。そして、
"技術"が進化して"芸術"になる時、暗い劇場内で舞台を"見せる"だけでなく"魅せる"アーティストがそこにいる。(↑"ゆるぎない自信"もこっそり仕込んだ光をニンマリ放ちつつ・・・。)
 一人でも多くの人がこの光に包まれて、「確信犯的アートの心地よさ」を体感して欲しい。

q13-1.gif「ホールが演奏を助けてくれる」。これは3年ほど前に響ホールでリサイタルをしていただいた戸田弥生さんの口から、終演後自然に出てきた言葉です。この日のプログラムはといえば、イザイの無伴奏ヴァイオリンソナタをはじめとする難曲をそろえ、精も根も使い果たした、という感じの中でフッと漏らしたものでした。

Audience impressions ~観客席から~

Stage Preview