2005年05月29日

[俳優の為の「呼吸・身体(からだ)・声」講座]

1日目 (基礎編 5月29日)

5月29日日曜日、いよいよ「俳優の為の「呼吸・身体(からだ)・声」講座」が始まりました。
今年の受講生は35名、「基礎を学びたい」という劇団所属の方、「ナレーターなど声の仕事をやりたい」という方など、意欲たっぷりのみなさんが集まりました。

講座は、11時から創造工房稽古場にて、まずは基礎的な理論についての話から始まりました。
「声が出る」ということはどういうことか、声が出ないということはのどに何が起きているのかなど、声が出る仕組みについて、声帯の写真や図などを見ながらの解説、共鳴と音色の関係の話があったあと、声を出すための呼吸についての解説に入りました。

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おでこと胸に手を当てて、「頭部共鳴」と「胸部共鳴」を確認してみる。

加瀬先生は、「表現につながる声とはどういうことか」という視点から、各種の解説や説明をされていて、「声の幅が広がれば、それだけ表現でき得る感情の幅も広がる(感情が客席に届く)」などの言葉に、受講生も真剣に耳を傾けていました。

休憩後、仙骨など呼吸するときに重要になる骨の名前と位置を確認した後、実践に入りました。
まずは、先生が「中心呼吸」するのをみんなでおなかや胸に手を当てて確認し、息を吸ったり吐いたり、二人一組でお互いの姿勢や息の吸い方を見ていきました。
先生曰く、「そんなすぐにはできないものよ」とのこと。だから「毎日続けることが大事」だそうです。

呼吸の実践が終わると、「腰を入れる」などの体の使い方や筋肉などを意識して、ストレッチに入りました。

骨格や筋肉、関節のつき方、心理状態などをしっかり観察し、なぜそうなるのか考え、人や動物の真似をしてみるのもよいとのことです。

復習ともう1冊のテキストを読んでくることが宿題として出され、1日目の講座は終了しました。

1日目の講座を終えて、受講生の方に感想を訊いてみました。

【女性・俳優歴9年程度】
受講は今回が初めてですが、「自分」を知るということは地味な努力だけれども大切なんだな、と思いました。
演劇を勉強する学校に行っていたので、こういう身体のトレーニングも授業でやりましたが、若い頃は「発散したい」という気持ちばかりで…。今、改めてこういう講座を受けてみると、発散することもいいけども、こういうことをきちんとやっておくと壁にぶつかったときに力になるというか、長続きできるな、と思います。

【男性・舞台出演経験1回】
学生時代、運動部だったので身体の動かし方については自信があるけど、声の出し方など、中身はあまりないので、身に付けて力を上げていきたいな、と思って受講しました。
今日、1日目が終わってみて、「身体の動かし方は自信がある」と思っていたけど、ストレッチのときなど思うようにできてなくて、まだまだわかってなかったな、と感じました。

Posted by 北九州芸術劇場(K) at 19:29